70453

ローボード

フランス

オーク材

1880年頃

横幅：134cm　奥行：45cm　高さ：64.5cm

非常に背の低いサイドボードです。
当店で扱うアンティーク家具ではコファーの中でも背の高いもので見かけるくらいでしょうか、コファーは上開きの扉がついてるので上に物を載せられないのですが、このお品であれば上に物を置くこともできます。
あとはサイドボードで脚をカットすればこれくらいのサイズになることが多いです。
サイズ感だけでもかなり珍しいものだと思います。

さらに珍しいのはかなり古いお品である点です。
古いことそのものの価値と言うよりは、古くなればなるほど家具は高級品とされていた時代で、そもそもの数が少なく、良いものであることが多いです。
のちに手は入れられているとはことで全体にツヤ感があるのも良いですね。
おそらく天板ものちに張替えられたものではないかと思います。
これだけの年月を経たものが持つ痩せた流木のような風合いとでも言いましょうか、荒っぽいとも言えるような雰囲気がアンティーク家具らしい時の流れを感じさせてくれます。
前面の彫刻も素晴らしく、非常に細やかな彫刻からは手間を惜しまず作られたものであることがうかがえます。
金具類も全体の雰囲気によく合っていてかっこいいですよね。
お写真ではなかなか伝わりづらい魅力かも知れませんが、なんとも言えない魅力があります。
本当においしいものに出会ったときはあれこれと言うよりただおいしいと感じるように、私の語彙力の問題だけでなく、ただただかっこいいとしか表現できない雰囲気を持ったお品だと思います。

扉の彫刻部分はガレットデロワを想像してしまいます。
調べてみたのですが、ガレットデロワの模様はいくつかのパターンがあり、それぞれに意味があるそうです。
このらせんのような模様は太陽を意味し、生命力の象徴、健康などを祈念したものだそうです。
新年のお祝いの日にそうした意味を持つものをいただくのは、日本のおせちを想像しますが、脱線が過ぎますね。
今回私の食いしん坊から始まって、似たデザインのものから新たに勉強になったのは発見でした。
フランスの風習でもありますし、まず間違いなく同じ意味合いでこの扉のデザインがされているのだと思います。
実際このキャビネットも長寿なので、おまじないとは言い切れかも知れないですね。

古いことはデザインも魅力ではあるのですが、最初に申し上げたサイズが一番の魅力だと思います。
テレビ台などにも良さそうですよね。
非常に低いサイズで、和室などにも合いそうです。
圧迫感が気になる方にも大変おススメのお品です。

古いもので内部などは多くの無垢材が使われていることで、収縮などによるひび割れなどが見られますが、それも味わいと思いえる雰囲気があります。
天板にキズとニスハゲとひび割れ、扉に少しの反りがありますのでお写真でご確認ください。

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当店ではご注文後に商品のお手入れしております。
ぐらつきがないか、引き出しや扉の開閉チェックなど、経験豊富なアンティークのプロが丁寧にメンテナンスします。
お掃除やワックスがけ、足裏フェルトの貼りつけまで行いますので、受け取ったその日からお使いいただけます。
再販売されるようなプロの業者様も納得のメンテナンスですので、実用面でも安心してお使いいただけますよ。

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