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キャビネット

フランス

オーク材

1880年頃

横幅：164cm　奥行：64.5cm　高さ：246cm(天板高98.5cm)

圧倒的な迫力のキャビネットです。
表記サイズ以上の存在感を感じるような、重厚なデザインです。
四角っぽいこともあり、壁を見るような気持になります。
とはいえ横幅164cmなので、実際にはそれほど場所を取らないと言えるかと思います。

フランス北東部(ブルターニュ地方)に見られるデザインですが、ここまで重厚なものはめったに見つからないものと言えます。
人物などの立体的な彫刻もこうしたお品ではしばしば見かけるものですが、上部左右の人物が笛のようなものを吹いているのはあまり見ないです。
ケルト系のブルトン人が住む土地なので、ブルターニュと呼ばれるのですが、そのケルトの衣装を着た人々が彫刻されています。
猫脚などの華やかさばかりではなく、地方によるデザインの差などにもアンティークの奥深さを感じますね。
ルネッサンスリバイバルが流行した19世紀中頃、こうした美しいデザインが当時も高い人気であったそうです。

一番の特徴は、上部分の中央に付けられた大きな開口部だと思います。
この部分があることで、荘厳とも言えるような存在感を演出しています。
上部分がアーチになっているところが、ゴシック建築を見るような気分になります。
ヨーロッパらしさのあるデザインだと思います。

収納家具としての実用性も魅力です。
これだけのサイズですので、収納量もたっぷりで、様々なものを収納できそうです。
上部左右は細長い扉で、扉内は棚板がついています。
上部中央の開口部は飾り棚として使えそうですね。
その下には引き出しがついていて、小物などを収納できそうです。
下の土台部分は左右と中央で高さの異なる扉がついていて、中央扉も上部と同じようにアーチ状になっています。
左右には引き出しもついているのも魅力です。

これだけのお品であれば実用品というよりは、インテリアとして、ステータスシンボルとして飾られてのだと思います。
いったいどれほど大きなお屋敷(お城)で使われていたのでしょうね。
下扉の彫刻部分は、大人数の人々が彫刻されています。
これだけの人数が彫刻されているのは、初めて見たと言っても良いかもしれません。
楽器を奏でる人や、人々の顔もどことなく柔和で、お祭りかなにかを描いているのではないかと思います。
長い年月を経たものだけが持つ古艶(パテナ)も美しく、貫録を感じさせます。
下の土台部分中央が前に突き出しようになったブレイクフロントスタイルは、背の高いお品に安定感を与える意味合いもあると思います。
実用性もインテリア性も素晴らしく、めったに見つけることができない希少なお品だと思います。

扉には取っ手代わりにカギをお付けしてのお渡しになります。
上下に分割できるので、移動なども問題ないかと思います。
天板にひび割れ、幕板に所々カケ、足先にひび割れがありますのでお写真でご確認ください。

宅配業者では送れないサイズのお品となります。
弊社でいつも使っておりますアンティークの扱いに慣れた引越屋さんに見積もりいたしますので、 お届け先市町村名と納期を明記の上、お問い合わせください。

配送について詳しくはこちらをご覧ください。

当店ではご注文後に商品のお手入れしております。
ぐらつきがないか、引き出しや扉の開閉チェックなど、経験豊富なアンティークのプロが丁寧にメンテナンスします。
お掃除やワックスがけ、足裏フェルトの貼りつけまで行いますので、受け取ったその日からお使いいただけます。
再販売されるようなプロの業者様も納得のメンテナンスですので、実用面でも安心してお使いいただけますよ。

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