ネストテーブルのお話
この記事でわかること
ネストテーブルとは、テーブルをテーブルの中に収納できるローテーブルです。大中小などの徐々に小さくなる各段に分かれたタイプ、大と小に分かれたタイプとに大別できます。
現在流通するほとんどは、大中小の3段からなる小テーブルか、大に小2台を収納するコーヒーテーブルタイプになります。天板部分はガラスがはめ込まれたガラストップタイプが多いです。水や熱に強くなるので飲み物などを置く用途によく使われたのだと思います。ソファーなどに合わせやすい高さが多いですね。収納性の良さが魅力で、お客様などの際に取り出して使える利便性が魅力です。
見つかるのは数年に一度くらいですが、丸形の大テーブルにイチョウ型の小テーブルが4台タイプ、大テーブルに吊り下げられた折り畳み式の小テーブル数台タイプ、サイズ違いが4段になっているタイプなどもありますかね。

ネストテーブルとはを説明するページではありますが、歴史や変遷よりは私の経験から現在で会えるネストテーブルのお話を中心にしたいと思います。年代はやや若めのお品が多いですかね。その分すっきりときれいなお品が多いと思います。アンティークと呼ぶかどうかは微妙なところではありますが、伝統に根差したデザインが多く、アンティーク家具とも相性がいいと思います。アンティークな、レトロな雰囲気をアクセント的に取り入れたい方にも人気のお品です。
目次
[ 1 ] ネストテーブルの特徴と用途
ネストテーブルは、前述のような入れ子構造になったテーブルの総称と言えるでしょうかね。大中小の3段タイプが実際に流通する9割以上と言っても良いくらいでしょうか。収納性や運びやすさの面からも細身の脚が用いられることが多いです。ガラストップのお品が多く、飲み物などを置くためのテーブルとして使われていたことがうかがえます。木の天板だと輪ジミなどが付いてしまいやすいので、気軽に使えるようにそうなっているのだと思います。厳格に単一の用途があったというよりは、便利にいろいろな用途に使われていたのだと思います。家具が現在よりはるかに高級で希少だった時代、汎用性の高い家具が好まれたという面もあったのだと思います。
お気に入りのテーブルでお茶を楽しむ優雅な時間のおともに良いかと思います。そんな時間を持ちたくなるきっかけとしても良いのではないでしょうか。オリジナルがどのように使われていたかよりも、使いこなしを考えるのも楽しいかと思います。そんな楽しみ方も用途の一つと言えるかもしれません。
[ 2 ] ネストテーブルの種類
3段吊り下げタイプ
3段ネストテーブルの中での違いの一つが吊り下げ式かどうかですね。大中のテーブルの内側にはレールのような横棒が付いていて、これに1段下の天板を乗せるようにはめ込むことで吊り下げる構造になっています。このタイプの方が3台を1度に移動させるには便利です。吊り下げとは呼んでいますが、ごくわずかに浮いているか床についているといっても良いくらいのお品もあります。それでも真横に引き出すという性質上、取り出しやすくもなった構造だと思います。天板下の横木(幕板)がその部分だけ外されることになり、それが脚のぐらつきやすさにつながります。飲み物などを置く小テーブルとしては必要十分な強度ですが、利点の代償とも言えますかね。現在出会えるネストテーブルのほとんどは、3段で吊り下げタイプになります。
3段独立タイプ
吊り下がらないタイプ(独立タイプ)は大中小はそれぞれに四方の幕板が付いているので強度的には勝ることになりますかね。フランスのお品でまれに見る程度ですかね。見た目としてもそれぞれがテーブルとして違和感のない形をしています。
コーヒーテーブルタイプ
3台タイプがほとんどですが、横長の長方形のコーヒーテーブルには年に1~2台くらい出会えますかね。これも吊り下げ式になります。横長の大テーブルに2台の同じサイズの小テーブルが収納されるタイプです。短辺側(横側)から小テーブルを出し入れするか、長辺側(前側)から出し入れするかの違いがあります。
その他のタイプ
これらは出会えることもあるのですが、数年に1度の例外的なタイプを3種類挙げたいと思います。
丸形の天板にイチョウ型の小テーブル4台が入るタイプ。4本脚の大テーブルに対して、イチョウ型の小テーブルは3本脚であるのも面白いところです。
四角形の大テーブルに折り畳み式の小テーブルが3台つくタイプ。大テーブルの天板には彫刻がされていることも多く、アンティークと呼べる年代のお品がほとんどです。
サイズ違いが4段階になったタイプ。3段タイプのタイプ違いと言えますが、古いお品で出会うことが多いです。
[ 3 ] ネストテーブルのサイズ
大中小の3段タイプではおおよそ幅50cm、奥40cm、高50cmくらいがほとんどといえますかね。ここから中小と小さくなっていくにしたがって小さくなっていくのですが、高さは大きくは変わらないですかね。天板の厚み分だけ下がっていくくらいです。
コーヒーテーブルタイプはおおよそ幅100cm、奥50cm、高50cmくらい、小テーブルはかなり個体差があり40cm四方に高さも45cmくらいでしょうかね。ただ正方形タイプはほとんどなく、収納する向きが決まっているお品が多いですね。
[ 4 ] ネストテーブルのデザイン
繰り返しになりますが、現在比較的目にすることの多いネストテーブルのお話をしていきますね。
イギリスのお品は比較的深めのフレーム色のお品が多いです。天板部分はレザーが張られているか、マホガニーやウォールナットの杢目が張られ、その上にガラスが乗っています。天板はフリフリでまれに直線的、脚はクィーンアンレッグ(∫のような形状)になります。レザーのお色や杢目の印象がお品としての個性につながる印象です。レザーのお色はレッド、ブラウン、グリーンがほとんどですかね、ごくまれにイエローがあります。いずれも明るめといえるお色が意外と多く、落ち着いたお色は数の少ないものと言えます。
フランスのお品は明るめのフレーム色であることが多いです。天板は木(オーク)か籐張りで、籐張りの場合はガラスが乗ります。天板はフリフリですが、イギリスのお品に比べると波長は少し穏やかになりますかね。脚は猫脚(Sのような形状)になります。イギリスのお品より天板は薄めで脚が細め、重量も雰囲気も軽く作られてる傾向があります。
[ 5 ] どんな場面で使われているのか
ソファー横のテーブルとして飲み物などを置くために使われることが多いですね。お客様の際に便利そうだなと店頭でご決定の際はよくおっしゃいます。ご決定になった方全員に具体的な用途をうかがえるわけでもないので、私の経験の範囲内ではあります。
他の用途としてはベッドサイドに置いてナイトテーブルやランプテーブルとしたり、お玄関に置いて飾り台としたりという方もいらっしゃいました。特に飾り台の場合は、3段を並べて違い棚のようにされる場合もあります。クラフトを趣味にされている方は展示会に持っていくのに3台を一つ今留められるのが便利だというお声もありました。ガラス天板が多いので、プランツスタンドなどにも良いと思います。
ネットでご購入の方もこれら以外の用途で使われている方は是非お声を聞かせてくださいね。
[6]最後に
ネストテーブルはアンティーク家具との相性も良く、ソファーは現代のものをお使いでもアクセント的に外国の家具を置かれる際にも人気のお品の一つです。実際に使う実用性も大事ですが、身近にあるということもまた大事なように思います。実用性の高い便利な家具だけが幸せにしてくれるわけではないですよね。汎用性が高く、使い方が人それぞれであることを楽しんでくださいね。
当店で扱う家具の中でもデザインやサイズのバリエーションは狭いとも言えると思います。それだけに見比べやすくて選びやすい家具とも言えるかもしれません。
最後に現在ネットに掲載しているページもぜひご覧くださいね。
https://www.flex-antiques.com/c/sidetable-lowtable/nesttable
ライター
奥村
1999年にアンティーク家具にかかわり始め、工房での修理作業・接客対応10年を経て、現在は商品掲載などのパソコン作業・買い付けを主に担当しています。アンティーク家具愛が強すぎて、複数候補のあるお客様にそれぞれの長所ばかり挙げてしまい、より選べなくしてしまうのが悩み。趣味は釣り・読書・筋トレ(続くといいけど)・料理。

