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アンティーク家具のライティングビューローとは

ライティングビューローのお話

この記事でわかること

ライティングビューローとはどんな家具かについて私の経験を中心にお話ししています。
非常に簡潔にライティングビューローを説明するなら、本体の上部分についた扉を開くと、その扉部分がデスク面になる書き物机です。
寝室などに置いて、手紙を書くなどのちょっとした書き物の際に使われていました。その多くはデスク内には細かな区切りがついた書棚が付いています。デスク扉の下は収納になっています。書籍などのデスク周りの小物類も収納できますが、チェストのような衣類収納としても使える深さの引き出しが付いていることが多いです。
どこかで見かけて欲しいけど、ライティングビューローがどんなものかよくわからない、どれを選べばわからないという方にお役に立ちましたら幸いです。


ライティングビューローという言葉は耳なじみのない方も多いかもしれないですね。アンティーク家具の中には現代家具では一般的ではないような機能やデザインを持ったものがあります。ライティングビューローもその一つかと思います。専門用語というと大げさな気もしますが、こうした単語を覚えることでお探しのアンティーク家具が探しやすくなると思います。アンティーク家具がわかりづらいと思われる一因ではあると思うのですが、より良いアンティークハンティングの為にも覚えていただけると幸いです。
歴史については17世紀頃にその始まりが見られるとするなど諸説あります。ここに時代背景を理由とした登場の経緯はあるといえばあるのですが、有名な人が最初に作ったというわけでもなく。この頃ぐらいに直接の原型が現れて、次第に発展してアンティーク家具にみられるライティングビューローになった(18世紀頃と言われます)という感じですかね。それ以上に歴史を深堀するのは博物館や他のサイトにお任せして、現在の私たちが出会える可能性の高いお品についてのお話をしたいと思います。電球が発明された歴史より、それがどれくらいの速度で普及して、どう生活を変えたかの方が興味深いように思います。夜更かしして「いい加減、もう寝なさい」と怒られる庶民はいつ頃現れたんでしょうかねぇ。あの薄いガラスの覆いはいつ頃作れるようになって、それを割らずに運べるようになったのはなぜなんでしょうかね。いろんな専門分野を横断しないとこの疑問に答えは出せないですね。私自身もそんな一つの専門分野の端にいる者でしかないのですが、改めて考えてみたいと思います。

目次

  1. ライティングビューローって?
  2. ライティングビューローの構造
  3. イギリスとフランスの違い(構造)
  4. イギリスとフランスの違い(デザイン)
  5. こんな使い方も
  6. 雑記

[ 1 ] ライティングビューローって?

店頭でお客様とお話していると、ライティングビューローを聞いたことがないという方も少なからずいらっしゃいます。見慣れない位置に斜めになった扉が付いているので、開けてみてビックリされる方をよく見かけます。
上に本棚が乗るとブックビューロー(ブックビューロー)、左右に本棚が付くとサイドバイサイドと呼ばれます。特に薄型のタイプはスチューデントビューローとも呼ばれますかね。派生形のお話はまた別の機会にできればと思います。
日常的にお仕事や勉強で使う場合は平机(デスク)の方が適していますが、たまに書き物をしたり、ちょっとした作業で使うにはライティングビューローは適していると思います。構造やデザイン性を抜きに実用面だけを見れば、平机ほど場所を取らないデスクという感じでしょうかね。書斎というほど大げさな空間ではないけど、しっかりと集中して作業したり、そうしたクリエイティブな時間を作りたいと思えるきっかけになってくれるかもしれません。

左2つはサイドバイサイド、右2つはビューローブックケース

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[ 2 ] ライティングビューローの構造

扉を開くことでデスクになるというお話をしましたが、この部分を当店ではデスク扉と呼んでいます。ただ開いただけでは蝶番で支えるのみになってしまいますので、蝶番の部分からひび割れが起きたりしてしまいます。
そのためにデスク扉を支えるものが必要になり、そのほとんどは横棒が支える構造になっています。当店ではアームやデスクアームと呼んでいます。
これ以外の方法だと、引き出しを引いて支えとする場合や、デスク内についた金具などで吊るように支えるタイプなどがあります。当店で扱うライティングビューローでは9割くらいが、アームで支える構造です。
デスク内には小さな区切りがついた書棚が付き、この書棚に引き出しが付いたお品もあります。デスク扉の下は収納になっています。そのほとんどは引き出しですかね、1段のこともまれにありますが、2~4段の引き出しであることが多いですかね。扉になったタイプや、引き出しと扉の両方が付いたタイプもあります。外観だけ扉で、扉の中は引き出しになっている場合もあります。扉の場合はほとんどは木扉ですが、ガラス扉である場合もあります。このタイプはかなり例外的で、10年に1度見るかどうかくらいでしょうかね。扉が付いたタイプでさえ数年に1度くらいだと思います。

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[ 3 ] イギリスとフランスの違い(構造)

イギリスとフランスのライティングビューローの違いを構造面からみていきましょう。イギリスのお品の場合はアームに厚みがあり、扉の開閉に連動してアームが出てくる連動タイプが多いです。デスク扉の内側とアームが金具でつながっていることで連動します。切り込みを入れるなどして金具の通り道を確保する必要があります。
デスク内は書棚になっていることが多く、デスク面は背板とはつながっていない造りになっています。
手紙を書く頻度の高かった時代に、書棚が必須であればデスク面つながっていなくても困ることはなかったのかもしれないですね。書棚を外せば奥行きも広く使えそうですが、金具の通り道の都合もあり、書棚を外してもデスク面は広くならないです。
フランスのお品はアームはやや細め、アームは手動で引き出す必要があります。手動で引き出すのであれば細い方が引き出しやすい(重量も抵抗も少ない)というのもあるのでしょうかね。中には書棚部分が外せる構造になったお品もあり、デスク面は背板までつながっていることがほとんどです。
チェストやサイドボードなど前柱がそのまま足先まで1本の木材で作られることはアンティークであるかどうかにかかわらず、多々あることす。フランスのライティングビューローの多くはそのようになっています。対してイギリスのライティングビューローにおいてはほとんどなく、収納部でいったん区切れて、脚はその収納部とは別の木材でつながっていることが非常に多いですね。脚という土台の上に本体が乗っていると言う方が分かりやすいですかね。前述のアーム構造の複雑性との関係もあるのでしょうかね。
国が違うとここまで構造まで違うというのも面白いですよね。お品選びの上ではデザインやサイズの方が優先されるかと思いますが、机として頻繁に使うならイギリス、デスク内に収納しておくことが主眼であればフランスと分けられるかもしれないです。

手動で引き出すタイプ(右はイギリス・左はフランス)

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[ 4 ] イギリスとフランスの違い(デザイン)

続いて、イギリスとフランスのライティングビューローについてデザインやサイズの面から見比べてみようと思います。もちろん年代や様式、注文者の嗜好によっても変わることなので、あくまでも当店で取り扱う中での一般論としてのお話になります。デザインやサイズはお品選びでは最も重要なところですよね。
イギリスのライティングビューローはアンティーク家具の中ではやや細身といえます。横幅65cmから90cmくらいまでが多いですかね。落ち着いたお色のお品が多く、ブルボーズレッグやツイストレッグをはじめとした伝統的なデザインが多いです。
フランスのライティングビューローは横幅100cm前後くらい、猫脚のお品がほとんどです。お色は年代によって分かれ、1920年以前くらいまではダークカラー、1930年以降は明るめのお色にが主流になります。
どちらの国にしても横幅120cmとかのお品は見た記憶がないほどで、オーク材が中心になります。コンテナ入荷のお知らせの際にどこの国からと告知しておりますので、探される際の参考にしていただければと思います。

イギリスのライティングビューロー

フランスのライティングビューロー

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[ 5 ] こんな使い方も

机を欲しいとは思っていなくても、このライティングビューローならお家に置きたいと思うことさえあると思います。インテリアとしてみても素敵なデザインである場合も多々ありますよね。
机以外の用途として、寝室などに置いてお化粧台として使ったり、お店のディスプレイとして使ったり、お仏壇にするという方もいらっしゃいました。お店に限った話ではないのかもしれませんが、イベントごとの時にだけ広げて、展示エリアとするのもいいかと思います。クリスマスやお雛様でかわいく飾り付けたり、お正月や記念日、推しの誕生日などにも。単調になりがちな日常に変化を与えてくれる存在になるかもです。
アンティーク家具の中には本来の使い方ではライフスタイルが違いすぎて使い道のないものもあるかと思います。それらを工夫して使うのもアンティーク家具の楽しみ方かと思います。

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[6]雑記

ライティングビューローは耳なじみないですよね、私が初めて聞いた時のことです。なんとなくですけど、ライティングとビューローで分かれそうな直感は働きますよね。私は初めて聞いたときはライティングはlighting(照明)、ビューローは有名な旅行代理店のBはビューロー(travel bureau)の略だということから考慮した結果、謎が深まったことを覚えています。writing(書き物)bureau(机)ですね。bureau(英)単体でも書き物机という意味もあります。前述のトラベルビューローなどとの差別化でそのように呼ばれている感じですかね。麵という言葉に生麵と乾麺があるみたいなものでしょうかね。アンティーク家具の文脈の上ではビューローでもライティングビューローでもどちらで呼んでも通じます。ライティングでは通じない場合もありそうです。
イギリスのライティングビューローはデスク扉と連動しますが、イギリスアンティーク家具はフランスアンティーク家具に比べると特にこうした複雑な機構、ギミック(からくり)とも言えるような家具を見る機会が多いように思います。ライティングビューロー以外にもゲートレッグテーブルは広く普及したといえますが、椅子が踏み台になったり(ステップチェア)、引き出しを抜き切った本体側に隠し収納があるチェスト、広げると自動的に拡張天板がせりあがるサプライズテーブル、書棚が上に飛び出すタイプのダベンポートデスクなど。フランスアンティーク家具にも複雑な機構がないわけではないですが、そのリソースを外観に懸けているように思います。
いずれの場合もでもあるのですが、その原型を作ったような職人さんの名前を聞くことはないですし、おそらく研究者でもわからない場合の方が多いんじゃないでしょうかね。小さな工夫と大きな飛躍とが積み重なって家具が生まれ、ライティングビューローはたまたま普及したと思うと、歴史の中に埋もれた(ように思える)家具もいろいろあったのでしょうね。
現代の驚くような発明はその内部構造や作り方が素人には想像できませんが、アンティーク家具の機構は一目見れば理解できるものも多く、その分想像の入り込む余地があるように思います。そんな意味では現代ではライフハックの方が例えとして適正であったかもしれませんね。より良い家具を作ろうとした職人さんに思いをはせるのもアンティーク家具の楽しみかもしれません。

最後に現在ネットに掲載しているページもぜひご覧くださいね。
https://www.flex-antiques.com/c/dresser-chest/bureau

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ライター 

奥村
1999年にアンティーク家具にかかわり始め、工房での修理作業・接客対応10年を経て、現在は商品掲載などのパソコン作業・買い付けを主に担当しています。アンティーク家具愛が強すぎて、複数候補のあるお客様にそれぞれの長所ばかり挙げてしまい、より選べなくしてしまうのが悩み。趣味は釣り・読書・筋トレ(続くといいけど)・料理。


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