デザインの違いをただ見比べる
この記事でわかること
日常的に様々なアンティーク家具に接する私はついイギリスアンティーク家具らしさ、フランスアンティーク家具らしさという言葉を使ってしまいます。ここではその”らしさ”とはなんなのかをただ見比べていきます。言葉にしても伝わりづらい点を感覚的に理解していただけたら幸いです。デザインの傾向を見ることで、ご自身はどちらを好まれるかを感じてください。

アンティーク家具の勉強とは生い立ちや歴史を知ることではなく、多くを見ることでご自身の嗜好と探しているお品が希少かどうかを知ることだと思います。嗜好がわからなければどれを買えばいいのかわからなくなってしまいますし、希少性を知らなければ今急いで買うべきなのか、もう少し吟味して次の出会いを待つのかの判断もできないかと思います。希少性についてはここではわかり得ないと思いますので、実在庫のお品を見て傾向を感じてくださいね。
目次
[ 1 ] 違いの差が大きなものから見比べる
まずはテーブルチェアセットとダイニングセットをイギリスフランスで見比べてみましょう。


どうでしょうか?猫脚をはじめとして曲線的で華やかなデザイン。イギリスは落ち着いたデザインであることがお分かりいただけるでしょうか?お写真ではわかりづらいですが、こうしたダイニング系やキャビネット類ではフランスのお品の方が大きい傾向があります。ダイニングセットについてはフランスのお品はキャビネットが2つであることが多いです。
続いて、ライティングビューロー、チェスト、ドレッサーを見比べていきます。




こんな感じになります。デザインや雰囲気の違いがあるかと思います。シルエットが特徴的なフランスと装飾にこだわるイギリスという感じでしょうかね。
[ 2 ] もう少し見比べる
もう少し違いの少ないものも見比べてみましょう。
ブックケース、ドローリーフテーブル、デスク、ディスプレイキャビネットです。




デザインとしては、多少似たものを感じるお品も散見されてきましたかね。ただサイズはかなり違うのですが、それがお伝えしづらいのは難しいところです。
[ 3 ] 小型家具類を見比べる
小型家具類に絞って見比べるのも面白いかと思います。
コーヒーテーブル、サイドテーブル、ネストテーブル、ナイトテーブル、ミラーです。





色々見てきたので、それぞれの”ぽさ”を感じてもらえるかと思います。長い年月を感じながらも日常生活の延長として置けそうなイギリスと非日常を感じさせてくれそうなフランスという対比とも言えるかもしれないですね。それほど大きな家具ではないので、アクセント的に取り入れることができる家具の種類だと思います。
[ 4 ] チェアやキャビネットを見比べる
家具ジャンルとしての見比べは最後になります。
チェア系とキャビネット類になります。





これも結構違いますね。サイズは店頭で実物をご覧いただくのが一番かと思います。数字でサイズを伝えても存在感や迫力は体感するほかないですよね。
[ 5 ] 重厚さと彫刻で見比べる
かなり感覚的になりますが、彫刻モチーフなどの違いです。どれも重厚感のあるお品から選んでみました。

重厚感と小さい画像との親和性の無さが悲しいですね。植物を中心としたイギリスと動物や人物をモチーフとすることもあるフランスの違いがあります。これもデザイン様式などによる例外などはありますが、実際に流通するようなアンティーク家具の中では一つの傾向としてとらえることができると思います。
[6]最後に
いかがでしたでしょうか?生活様式自体が異なるので、違って当然でもある部分はあるかと思います。また年代による加工技術や味わいの違いなどもあります。この切り口自体がかなり乱暴であると思いますが、概観を理解していただくための企画とお考え下さい。イギリスとフランスとのデザイン的な傾向の違いのようなものを感じていただければ幸いです。
ライター
奥村
1999年にアンティーク家具にかかわり始め、工房での修理作業・接客対応10年を経て、現在は商品掲載などのパソコン作業・買い付けを主に担当しています。アンティーク家具愛が強すぎて、複数候補のあるお客様にそれぞれの長所ばかり挙げてしまい、より選べなくしてしまうのが悩み。趣味は釣り・読書・筋トレ(続くといいけど)・料理。

